ウインザーチェア組み直し施工例
この種類の椅子がバラバラに壊れたというケースが非常に多いです。その原因は
至って簡単です。それは、製作時に木工用ボンドを用いていることにあります。木工用
ボンドは、圧着して固着できる場合には木材同士が化学変化を起こして一体化するので
非常に有効ですが、ウインザーチェアのようにただ細かいパーツが交じり合っているだけ
で、しかも様々な方向からテンションがかかるような木工品には向いていません。裏から
クサビを打ち込んで圧着する場合は別ですが、、。木工用ボンドは圧力を加えずに放置
しますと時の経過とともに劣化して硬度も増すので、力がかかるとパリっと剥離してしま
うのです。当工房では、修理・組み直しに当たっては、高性能な2液混合型のエポキシ
樹脂接着剤を使用します。この接着剤は硬化した後も非常に強い弾力性を示し、その効果
はいつまでも失われません。部品さえ揃っていれば、バラバラでも十分修理可能です。
2〜3の部品が欠損していても旋盤で作製することも可能です。
上部が組み直されたところ
です。
逆さにして脚部を組みたてているところです。
接着剤を隙間がなくなるように充填させること
が重要なポイントです。多少の隙間も埋めなが
ら強力な接着効果が得られます。座面の裏に
置いてあるのがエポキシボンドです。撮影用に
わざと置きました。
完成です。もうぐらつくことはありません。万が一
壊れた場合は無償修理の対象となります。