あるお寺様とのお付き合い

 何年か前のある日、ホームページからのお問い合わせで、
「お寺の仏具なのですが、こんなもの造ることはできますか?」
というメールが入りました。とりあえず、画像を送っていただき
ました。それが右の写真です。私自身実物を見てみなければ
仕口などが全く分かりませんので、とりあえず壊れてバラバラな
状態の物を一体平面に梱包して送って下さいとご返答しました。

 それを元に見積もりを出し、
一つ試作し、木枠梱包後送り
ました。すると、依頼者に大変
喜ばれ、漆と同じ仕上がりだと
お褒めの言葉を頂きました。
 その後、追加発注があり、
合計3体製作しました。

 その後もご住職が座って
お経を上げる台座の製作依頼が
入りました。塗りつぶしなので、
高価な木材は使用していま
せんが、塗装は鏡面仕上げ
限定というご要望でした。
右がその台座です。人間が
直接座るので、強度が保てる
ようデザインに一工夫しました。

 そして、今回のこの作品、
これは、納骨壇です。4体
造り、納めました。材はシナ
ランバーと檜です。材木屋さんに
みせたら、もはやランバーでは
無いね!と驚いていました。
このサイズになると、木枠梱包は
大変だし、運送会社に手荒く扱わ
れるのも嫌で、結局三重まで
納品・設置に行きました。採算
度外視は分かっていましたが、
やっぱり自分で納得いくまで
丁寧にに仕上げた作品はやはり
自身の手で納めたいという強い
想いが先行します。